SalamatAの軌跡


“世界の今をみたい” 学生の私にできることは何だろう

2006年日本大学文理学部社会福祉コースで学ぶ学生が、児童福祉論の講義で国際子ども支援(子どもの貧困)に関心をもち、一歩を歩み始めた。すぐに社会福祉コース(現在の社会福祉学科)の仲間たちに呼びかけチャイルドスポンサーシップ活動(ワールドビジョン)を開始。これがSalamatAの誕生の瞬間。

スポンサーとして出会ったのは、フィリピン・カビテ州のアルベルト君(当時小学校一年生)。

日本大学文理学部社会福祉コースの有志の活動として、学部祭用Tシャツにフィリピン子どもの支援金(チャイルドスポンサー代)500円を上乗せし、目標を108名(年間54,000円のチャイルドスポンサー代)と設定。学生たちの頑張りで、この年に初めてチャイルドスポンサー資金を拠出。

“彼に会いたい” 現地へいきたい

2007年8月、チャイルドスポンサーとして学生と教員でフィリピン・カビテ州を訪問。初めて支援チャイルドであるアルベルト君にShorelineKKIが運営する研修施設DCRCで会う。

一日だけの訪問であったが、多くの歓迎を受け、支援先である小学校を訪問しそこに通う子どもたちとの交流が実現。この訪問をきっかけに、現地との本格的な交流が始まる。DCRCに宿泊が可能なことを知り、2008年から宿泊して訪問も始め、小学校を訪問して日本文化の紹介や文具の寄贈、ゲームなどでの交流を始まった。

<VTR参照>

大きな転換期 ー単独支援へー

2010年、ワールドビジョン日本からのカビテ州への支援が9月に終了。ShorelineKKIとの話し合いで、次年度以降も訪問できることや支援チャイルドにも引き続き面会できることの確認ができる。

学生国際ボランティアSalamatAとして、ShorelineKKIの奨学金制度へ参加をすることを決め、新たな活動(奨学資金を募る・ツアーメンバーも寄付金を拠出するなど)を始める。

ワールドビジョン日本とフィリピンの関係者とも協議をし、日本大学文理学部学生国際ボランティアSalamatAが単独でShorelineKKIとの交流を続けることの了解を得て、今日に至る。

“学生の私たちだからできる関わり方を”

2012年から、学生国際ボランティアSalamatAは、「学生だからできる活動」をモットーに奨学金だけでなく、他の活動も開始。奨学金の拡充を中心に置きながら、多くの方々とも交流をしていく。

・中学高校卒業後に使わなくなった楽器(リコーダーや鍵盤ハーモニカなど)を学生や高校生などに呼び掛けて集めて贈る

・現地の方々の生産活動で作られたアクセサリーの販売(フェアトレード)拡大

・絵本の英訳などの活動

多くの方々とのサポートもあり、他方へ活動が広がり始める

・2013年 鳥取県八頭町などとの連携による渋谷区幡ヶ谷での野菜販売(毎週土曜日)

・2015年 代官山春花祭への参加(運営補助・模擬店出店等)等外部でのボランティア活動

この頃から小学校訪問でダンスパフォーマンスなど(南中ソーラン節など)の披露も始める。Agape奨学生(大学生)との交流も始まる。

2018年訪問からは、タガログ語による劇(ダンスパフォーマンスなど)を小学校で披露。<VTR参照>

 

郡山市柏屋さんが展開する福島県の子ども詩を集める「青い窓」との連携スタート。独自の絵本をフィリピンの子どもたちに贈る活動も始まる。(世界に詩を発信する活動Sky Light PJ(日本大学学生有志)の活動として)

あわせて日本でこれらの作品展示会も始め、そのためのフィリピンの子どもさんたちの絵画や詩の募集活動(表彰式)をShorelineKKIの協力で始め、文化交流を深めている。<日本大学文理学部にて毎年12月展覧会を開催>

より温かいつながりを未来へ紡ぐために

2018年に”2020年3月”で顧問井上(日本大学文理学部社会福祉学科教授)が引退を表明。学生国際ボランティアSalamatAへの継続的サポートをどうするか、卒業生を中心に話し合いをした結果、2018年12月に設立準備総会を開きNPO法人SalamatAの申請をする。2019年6月認可され、新たな活動(学生活動支援・フィリピン子ども/若者活動支援・啓発活動等)を始める。

初めての具体的な活動は、2019年フィリピンタール火山の噴火に伴いShorelineKKIも避難住民(子ども)支援に取り組んでいるとの報告があり、NPOとして寄付金を募集。集まった6万円を3月理事に明が現地を訪問して届ける。

2020年ツアーからNPOが主催

NPOとして本格的に始動するフィリピン・カビテ州訪問事業「スタディーツアー(会員向け研修)」の計画を発表。*現在、フィリピンもコロナウイルスでロックダウン(都市封鎖)の為、募集活動は停止中。